2.
小さい頃
おかあさんのいない時に
お化粧をしたり
おとうさんのネクタイを
首にまいたりして…
あの頃は背伸びをするのが楽しかった
なんか、ちょっと大人になったような気分になって
心が
ワクワクしていた
でも
いつの日からだろう?
楽しくなくなったのは……
「わたし、そんなことできるよ!」なんて
かっこつけて友だちに言ったはいいけど
あとから
だんだん胸が苦しくなってきたのは…
いつの日からだろう?
無理に
かっこなんかつけないで
夢中になって楽しんでいた
あの頃…
自分のすること
思うことに
いつも
心ときめかしていた
あの頃……
★
ねえ
疲れない?
そんなに
まわりに合わせなくても
いいんじゃない…
そんなに気になる?
心配なの
不安なの
こわい?
そうなの……
でも
わたしは
自分の気もちを抑えている
あなたが心配……
ぼくは
心とは裏腹な行動をする
きみが気になる……
もちろん、あなたが
つらい経験をしたことは知っているよ
もちろん、きみが
ひどく傷ついたことがあるのは
わかってる
わかってる……
うん、わかってるよ
いや、わからない…かな
わからない…かも
きみのことは
きみのようには
わからない…